【週刊ちゃぱなん】第16号: ベンガル語通訳という仕事(その2)

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
      カレー大好き「ちゃぱなん」のメールマガジン
          ☆☆☆ 週刊ちゃぱなん ☆☆☆
  http://www.chapanan.com
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

  *****************************
      第16号: ベンガル語通訳という仕事(その2)
  *****************************

     ------------------------
        ○ベンガル語通訳という仕事(その2)○
         ○ベンガル語ひとことフレーズ○
           ○今日のおすすめリンク○
             ○今週のクイズ○
     ------------------------

■【ちゃぱなんエッセイ】ベンガル語通訳という仕事(その2)■■■■

 えー、HP上でもご報告いたしましたが、不肖ちゃぱなん、なんとか天皇
陛下と小泉総理の通訳の大役を果たしてまいりました。多くの人達から応
援のお便りを頂きました。ありがとうございます。おかげさまで、大きな
ミスもなく任務を果たすことが出来たとおもいます。

 さて、せっかくですので、今回の日本バングラデシュ首脳会談や天皇陛
下ご引見の舞台裏を少しだけご紹介したいと思います。

 バングラデシュの首相の訪日というのは、せいぜい5年~7年に1回のペー
スで、しかも日本の首相のバングラデシュ訪問となると10年に1度などとい
われております。別にそういう周期が決まっているわけではないですが、
そうそう頻繁に実現するものでないことも事実です。その訪日が実現して
行われる首脳会談というのは、もちろん今後の日本とバングラデシュの関
係を占う大変重要な機会であり、そこで両首脳が話す内容というのは、政
府間で本番ぎりぎりまで協議されるのです。舞台裏で首脳間の合意内容や
会談のロジを詰めている人達は、文字通り寝食を削ってぼろぼろになりな
がら仕事をしています。皆さん、本当にお疲れ様でした。

 小泉総理のスケジュールというのは、1分単位でギチギチに詰められてい
るので、首脳会談は当然時間通りにキッチリ始まります。この日の小泉総
理は、バングラデシュの気候や歴史、そしてジア首相の数奇な運命(余談
ながら、この「数奇な運命」というのがとっさにうまく訳せなかったのが
ミスといえばミスでした)についてジア首相から説明を受けるにつれてと
ても関心を持たれたようで、会談は主要な論点に入る前に随分盛り上がり、
会談時間は終了予定時間を割り込んでいました。

 その後の総理主催晩餐会では、シャプラニールの大橋代表理事他をゲス
トに招いて20名程度で行われましたが、会話はかなり盛り上がっておりま
した。中でも、総理は、バングラデシュの日本から見るとちょっと変わっ
た選挙制度、たとえば1人の候補者が最大5つの選挙区から同時に立候補で
きることなどに非常に関心を示されたようで、「これ、日本でもやったら
どうかな」などと笑っておっしゃっていました。また、ジア首相に同行し
ていたモルシェド・カーン外務大臣は、若い頃日本に留学していた当時か
ら、この晩餐会にも出席されていた麻生総務大臣と親交があったそうで、
麻生大臣は、当時のカーン外相のエピソードなどを話され、カーン外相を
からっかっておられました。なお、個人的には、シャプラニール大橋代表
理事が環境にやさしいジュートバッグ・キャンペーンをバッチリアピールさ
れたのが印象的でした。

 まあ、外交的な成果は新聞報道等を見ていただくとして、日本の首相が
バングラデシュに対してよい印象をもち、関心を抱かれたことは、おそら
く細かい1つ1つの案件の成否より、もっと大きな意味をもつのだと思い
ます。

 さて、へなちょこベンガル語通訳ちゃぱなんにとって首脳会談よりももっ
と緊張したのが天皇陛下ご引見通訳であります。皇居って、構造がとって
も複雑なんですよ。一人じゃ絶対目的の部屋までたどり着けないので、燕
尾服を着た案内役の方が皇居内を案内してくれます。ボクは天皇陛下の通
訳はこれが初めてなので、本番前に別室で天皇陛下に謁見するのです。謁
見室に入ってお言葉を頂戴するだけのことなのですが、礼の仕方とか立ち
位置とか侍従長によるご紹介とかいろいろあって、ややこしいのです。一
度謁見室でリハーサルをした後、控え室でどきどきしながら待っていると、
「お時間です」と呼び出され、謁見室に入り、入り口に立てられているつ
いたてを越えたら天皇陛下に向かって一礼、そのあと決められた立ち位置
に進んで深く一礼、侍従長から肩書きと氏名を紹介されたのち、天皇陛下
から、「頑張ってください」とお声をかけていただきます。そして、深く
一礼し、ついたてまで下がってさらに一礼、やっと謁見終了です。こちら
からは声をおかけしてはいけないんですって。

 そして、本番のご引見ですが、天皇陛下は62年の東パキスタン当時及び
75年にいずれも皇太子としてバングラデシュを訪問してらっしゃっていて
そのときの思い出などが話題になりました。陛下は、ゆっくり簡潔に話さ
れるので、通訳としての仕事はそれほど難しくなかったのですが、やはり、
天皇陛下のおそばで通訳をするプレッシャーというのは、今まで感じたこ
とのない種類のものでした。

 しかし、ベンガル語通訳としてこれ以上緊張する場面はない、と考える
と、今後この稼業を続けていく上で得がたい財産を頂いたなあ、と思って
おります。ご支援・ご指導いただいた方々、本当にありがとうございまし
た。今後も精進していきたいと思います。


■【Chapanan.com新着情報】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 ○ダバ・インディア@東京駅前で打ち合わせ。
  http://www.chapanan.com/mt/archives/000320.php

 ○霞ヶ関にバングラデシュ国旗がたなびく日
  http://www.chapanan.com/mt/archives/000319.php

 ○板橋でベンガル料理を食べよう!@ルチ
  http://www.chapanan.com/mt/archives/000318.php

 ○そして一風堂@銀座
  http://www.chapanan.com/mt/archives/000317.php

 ○ちゃぱなん一世一代の大仕事・・・。
  http://www.chapanan.com/mt/archives/000316.php

 ○ドーサはどうさ?(サジュナ@グルシャン1)
  http://www.chapanan.com/mt/archives/000315.php


■【ベンガル語ひとことフレーズ】■■■■■■■■■■■■■■■■■

 ベンガル人と話をするときに知っておくと便利な表現や語彙を紹介します。

  今日の表現は、「シャゴト・ジャナイ」(歓迎する)

 今回のジア首相訪日はまさに、11年ぶりに帰ってきた賓客に「シャゴト
(=歓迎)」の意を伝える(=「ジャナノ」)機会でありました。この言
葉、日本語の「歓迎」とほぼ同様に使えます。

 ○よくいらっしゃいました。歓迎します。
  アプナケ・シャゴト・ジャナッチ(現在進行形)。

 ○日本政府の決断を歓迎します。
  ジャパン・ショルカレル・シッダントケ・シャゴト・ジャナッチ。

 ヒンディ語でも、「スワガット」って言いますが、「シャゴト」と同じ
起源の言葉です。覚えておきましょう。


■【今日のおすすめリンク】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 ○穂高書店
  http://www.hotakabooks.com/

  アジア各国からの書籍の輸入販売をしています。ベンガル語の本も結
 構入っているようです。

 ○格安航空券のetour
  http://www.etour.co.jp/index.html

  ときどきお世話になっております。


■【今日のクイズ】■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

 今日のクイズは、最近お騒がせのエルシャド元大統領について。

 エルシャド元大統領は、現職当時、日本に何回公式訪問しているでしょ
うか?

 (1)1回
 (2)2回
 (3)3回
 (4)4回
 (5)5回

 解答は後日chapanan.com上のバックナンバーページで発表します。

■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
ではまた来週。ごきげんよう!!


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■
(メルマガ配信停止は、http://www.chapanan.comの解除フォームから、
またはchapanan@tiger.livedoor.comへの連絡で行うことができます。)

       発行人: ちゃぱなん
       メールアドレス:chapanan@tiger.livedoor.com
       ウェブサイト: http://www.chapanan.com
■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■

Posted by chapananat 2005年07月18日 08:15| コメント (3) | トラックバック (0) | Clip!!

この記事に対するコメント

こんにちは。おひさしぶりです。通訳の旅、本当にお疲れ様でした。そのお忙しい合間に、振込み、ありがとうございました。何の振込みかというと、バングラデシュの文化を紹介する同人誌「遡河」をチャパナンさんがたくさん買ってくれました。最近ダッカでたくさん売れるので助かります。チャパナンさんも次号は遡河に書いていただけませんか?ご検討のほど、よろしくお願いします。お疲れ様を言うつもりが、宣伝と執筆依頼のコメントになってしまいました。

ではまた 断乳に挑戦中のまりんまより

Posted by: まりんまat 2005年08月01日 21:12

先日は遡河送っていただきありがとうございました。

遡河はボクみたいなハンパもんには敷居が高いなあ、と常々思っていたのですが、せっかくのお誘いなので、特集テーマと折り合いがつくなら書かせていただきたいと思います。何せ、知識が浅薄なもので。

Posted by: ちゃぱなんat 2005年08月03日 19:36

何をおっしゃいますか。チャパナンさんほどの方が遠慮されてしまったら、誰もかけなくなっちゃいますよ。ぜひお願いします。ちなみに、今年の遡河のテーマは「水」にしました。今回は恐れ多くも私が編集させてもらうことになったので、一応得意分野???ということで、メインの編集長が提案してくれました。(←きっと読んでくれています)。でも、特集は特集で、他の記事も大歓迎です。ぜひ、お願いします。楽しみにしています。チャパナンさんファンの皆さんも楽しみですよね!?
ではまた

断乳はちょっと断念。夜だけは免除しているまりんまより
遡河編集部もベビーブームです。

Posted by: まりんまat 2005年08月11日 09:19

コメントを投稿する




保存しますか?

(書式を変更するような一部のHTMLタグを使うことができます)


この記事のトラックバックURL


この記事に対するトラックバック

この記事に対するトラックバックはまだありません。



目次
アクセス解析
メールマガジン登録
ちゃぱなんのメルマガ、「週刊ちゃぱなん」創刊です!登録・解除はこちらから。
メールアドレス


くわしくは、こちらのページをご覧ください。【バックナンバー
読者の方からのコメント
過去の記事
他サイトからの反応
AMAZON検索

このサイトについて