ちょっとしたカルチャーショックでした。「ラーメン=スローフード」という概念は、ラーメン党の辞書にはありません。しかし、このお店のコンセプトはまさに「スローフード」。・・・といってもたぶんイメージがわかないですよね。では、ラーメン党がイメージする典型的なラーメンと「嘉夢蔵」との違いを以下に書いてみましょう。
(1)典型的なラーメンの常識?:
・麺にかんすいを使うからコシがでる。
・麺は、大型の麺ゆで器で短時間ゆでる。
・さっとゆでた麺がカタ麺、ゆっくりゆでた麺がやわ麺。
(2) 「嘉夢蔵」の「卵麺(らんめん)」:
・麺は、無かんすい、北海道産内麦小麦粉100%の自家製卵麺。
・麺は、圧力鍋でしっかりゆでる。
・圧力鍋でゆでて完全に火を通した麺は、繊細な見た目とはうらはらな、もちのような弾力をもつ。
「嘉夢蔵」のご主人曰く、「小麦粉で作ったものは、しっかり火を通さなければおいしくないんですよ」と。これは、「ハリガネ」とか「粉落とし」といった、長浜系特有の「カタ麺」のゆで方に対する痛烈な批判です。20年来長浜ラーメンを愛好し、徹底して「バリカタ」細めんを支持してきた僕にとって、これはとてつもない衝撃でした。
さて、圧力鍋でしっかりゆでた「嘉夢蔵」の麺は、今まで食してきた「コシのある麺」といわれているものとは明らかに異質の、表面から芯まで均一の弾力に富んだ麺です。うまい麺ですよ。いい粉を使っていることがよくわかります。スープは、有機野菜、干し貝柱、煮干、あご、鰹節、するめ、豚肉等の天然もののみで作ったものだそうで、しょうゆ味のさっぱりしたものです。チャーシューは、黒豚の分厚いもも肉で、すっごくいい肉使ってるなって感じでしたよ。お味もGood!有機栽培されたほうれん草ものせてくれますが、これもスープとよく合います。
この「卵麺」(注:この店ではラーメンは「卵麺」と呼ばれる)、体によい良質な素材を使っているから安心して食べられるってとこが最大の特徴であるわけですが、正直好みは両極端に分かれるところだと思います、特にスープについては。僕は好きですよ、こういうの。
評価は、10点満点中9点です。気さくな店主ご夫妻との楽しい会話や、家族連れでも安心して入れそうな座敷席、そしてなによりおいしいラーメンと、僕の「理想のラーメン屋」の条件をたくさん備えているので、10点にしたいところなのですが、できなかった・・・。その心境は、マリッジブルーの状態とよく似ています。まじめでやさしくて、お金持ちで将来有望な男性(「嘉夢蔵」)にプロポーズされたのてamp;nbsp;けど、ホントにこの人でいいの?粗野でがさつで不良っぽい元カレ(長浜ラーメン)が忘れられないんじゃないの?って感じ。卵麺も、あれで完成形ってことじゃないと思うんですよ。多分。香りの要素がほしいな、とか、アクセントに一味あると引き締まるよなー、とか、いろいろ今後に期待したいことがあります。
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住所: 千葉県松戸市稔台63-19 サテライトビル1階
電話: 070-6642-1354
営業時間:
土日・祝日: 11:45~15:00
月、水~金: 17:30~20:00
スープ切れ次第終了
定休日:毎週火曜日、不定休で月2回水曜休み。祝日と重なった場合は翌日休み。
・・・つまり、事前に電話して確認しなさいってことね。
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長浜ラーメンと「嘉夢蔵」の比較は、僕のラーメン・オデッセイの行きつく先と深いつながりがあると思うので、次の回でもう少し掘り下げてみます。

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