
日本で言うごはんと味噌汁に相当する、ベンガル料理の「最小単位」が「ダール・バート」です。「ダール(dal)」といえばレンズマメの煮込み料理、「バート(bhat)」はご飯です。chapanan.comをいつもごらんいただいてる方々はもちろんご存知ですね。
さて、このシンプルな料理にも、西のインド・ベンガルと東のバングラデシュで食べ方の作法が違います。今回は、まずインド・西ベンガル州の「ダール・バート」の作法をご紹介しましょう。
まず、水場にいって手を洗いましょう。手で食べる場面では、必ず手洗い場があります。なお、手で食べるときは出来るだけ左手を使わないように。
この写真のように、ご飯(「シッド・チャール」という、米の状態で一度茹でた米を使います。日本米より粒が大きく、軽い食感でもたれない)を盛り、「ベグン・バジャ(なすのマサラ炒め)」や「チャトニー(トマトやマンゴーなどを甘く煮込んだもの)」、「サーグ・バジャ(ほうれん草の炒め物)」などを添えた金属製の平皿が出されます。ここで、まずご飯をわしっとつかんでかきまぜ、ほうれん草やチャトニーなどと一緒に食べ始めます。
そして、小鉢(ベンガル語で「バティ」といいます。どちらもサンスクリット語からきた仏教用語ですね)に入ったダールが出されてからが本番です。
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さて、写真のとおり、ダールと野菜カレー(ジャガイモとカリフラワー)がでてきました。決して、あわてて全部混ぜたりしないように。

まず、小鉢のダールの3分の1くらいをご飯の山にかけ、写真のように右手で豪快にかき混ぜます。

写真のようにお口のサイズに合わせてダールを混ぜたご飯を手に取り、親指で押し出すようにして口に入れます。食いしん坊さんは、手のひらでわしゃわしゃかっこんでも可。このとき、あまりご飯をくちゃくちゃいじらず、「わしっとつかんで、パクっと喰う」ことが大事です。豪快であればあるほど好感度アップです。

写真にある団子みたいなものが、このページでも何度かご紹介しているマッシュポテトの団子「アルー・シッド」です。少しずつちぎりながら、ご飯と混ぜて食べましょう。ダールととても良く合います。他の具も少しずつつまんで、ご飯に混ぜながら食べます。通常、お店でも個人の家のお呼ばれでも、小鉢のおかずは空けたらすぐおかわりがもらえます。

ノンベジタリアンの場合、ご飯が半分ぐらいすすんだところで、魚や鶏肉などのメインディッシュが出てきます。ここではベンガル名物川魚のマスタード煮込み「ソルセ・マーチュ」です。ベンガルの川魚はとても小骨が多いので、右手でちぎりながら粗骨を取り、ご飯に混ぜて食べ、小骨をうまく口の中でまとめ、スッとスマートに小骨を口から抜き、平皿の縁、または骨入れ用の小鉢に入れます。

そして、最終的にはこのような姿でフィニッシュするのが望ましいですが、なかなか最初はうまくいきません。次から次におかわりがくるために最後に食べきれず残ってしまったり、小骨の多い魚が上手に食べられなかったり、ご飯に対してかけるおかずの量が多すぎたり・・・。ま、おかわりの断り方も含めて、食事の作法とは要するに「慣れ」の問題なのです。何度か現地の人にしかられたり笑われたりしながらそのうち板についてきます。
なお、今回ご紹介した作法はインド式で、バングラデシュとはちょっとちがいます。バングラデシュでは、最初から肉や魚が出され、ダールは最後のご飯を食べるときにかけるというのが一般的です。ただ、食べ方はおおむね一緒です。みなさんも、機会があったら、ぜひベンガル式に手で食べる作法を試してみてください。



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